子供、女性の病気の話

病気(子供、女性、睡眠、目)の話

貧血症状

貧血とは、血液中の赤血球(ヘマトクリット)や、赤血球にふくまれる血色素(ヘモグロビン)の量がすくなくなることです。貧血は、ヘモグロビンの原料となる鉄が不足して起きる「鉄欠乏性貧血」というのがもっともおおいですが、そのほかの原因でおきる貧血もいくつかあります。

ヘモグロビンは、酸素を体の中にはこび、二酸化炭素をもちかえって肺から排出するという重要なはたらきをもっています。よって貧血でヘモグロビンがすくなくなると、体が酸素不足のじょうたいとなり、さまざまな症状がおきます。

鉄欠乏性貧血のほかには、骨髄の造血機能に異常がしょうじて、赤血球の母細胞がうまく造られなくなる「再生不良性貧血」、ビタミンB12や葉酸が欠乏して赤血球になるまえの段階の赤芽球が成熟できなくなる「巨赤芽球性貧血」、赤血球が普通よりはやくこわされてしまい、赤血球がふそくする「流血性貧血」といった種類があります。


貧血の症状は、息切れ、疲れやすい、頭痛、めまい、動悸、耳鳴り、顔色不良などがあります。

貧血かどうかの診断基準ですが、正常のばあい、赤血球数(万個/mm3)は男性なら410~530、女性なら380~480、ヘモグロビン(g/dl)は男性14~18、女性12~16となっています。この値を下回るばあい「貧血」と診断されます。

貧血は鉄分不足がしゅたる原因でしょうじる状態ですが、鉄分がふそくする原因はいくつかあります。

1)無理なダイエットや減量をおこなうと、鉄の摂取不足がしょうじますので注意が必要です。鉄の吸収のわるいい人もいます。

2)鉄の需要が増加するため貧血になりやすいです。妊娠中の女性や成長期の子供など。

3)痔、子宮筋腫、胃・十二指腸潰瘍、外傷などの出血によって、貧血になることがあります。

4)激しい運動をする人は、赤血球がはやくこわされて鉄分が不足しがちです。

出血による貧血のばあいは、その出血の原因となっている病気の治療がまずなされます。それ以外は食事療法、重症のばあいは、鉄剤を投与する必要があります。

  
Copyright © 2008 子供、女性の病気の話. All rights reserved